皆さんこんにちは。アタリコンサルティングの金子です。
本日は、ASEANとの経済連携協定について解説します。
経済連携協定とは、特定の国や地域間で関税やサービス貿易の
障壁を撤廃・削減することを目的とした協定です。
ASEANとの経済連携協定、3つの枠組み

ASEANとの経済連携協定には、大きく分けて以下の3つの枠組みがあります。
- RCEP:日本、ASEAN加盟国、中国、韓国、オーストラリア、ニュージーランドが参加する広域経済連携
- 日ASEAN経済連携協定:日本とASEAN全体で締結している協定
- TPP11:日本、カナダ、オーストラリア、シンガポール、ベトナムなど11か国が参加する環太平洋連携協定
経済連携協定のメリット
経済連携協定を結ぶと、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか?
例えば、日本からタイへ輸出する場合を考えてみましょう。
- 輸入者(タイ)側のメリット関税がかからないため、仕入れコストを低減できます。
その分、利益を増やすことも、販売価格を下げて販売量を増やすことも可能です。 - 輸出者(日本)側のメリット関税がかからないため、価格競争力を高められます。
韓国と日本が同じ製品をタイへ輸出する場合、仮に日本からの輸出品は関税がかからない分、
価格で有利になります。
このように、経済連携協定は輸入者・輸出者双方にメリットをもたらします。
輸入関税の調べ方

経済連携協定のメリットを最大限に活かすには、関税率を正確に把握することが重要です。
ここでは、輸入関税の調べ方を解説します。
- HSコードを確認するHSコードとは、貿易品目を分類するための国際的な統一コードです。
まずは、自社製品のHSコードを日本税関の「輸出統計品目表」などで調べましょう。 - Rules of Origin Facilitatorを活用するRules of Origin Facilitatorは、
HSコードに基づいて適用される関税率を調べられる便利なサイトです。- 輸出元(日本)輸入先(タイなど)HSコード
【注意点】
HSコードは輸入国によって異なる場合があります。
必ず輸入者側で使用するHSコードを確認するようにしましょう。
まとめ
経済連携協定は、輸入者・輸出者の双方に大きなメリットをもたらします。
自社のHSコードを調べ、Rules of Origin Facilitatorを活用することで、
経済連携協定のメリットを最大限に活かしましょう。