こんにちは。
今回は 「海外取引を始める前に先方と必ず合意しておくべき8つのポイント」 について、実務の視点で分かりやすく解説します。
海外展開で起こるトラブルの多くは、実は契約や仕様ではなく、
”事前に決めておくべきことを曖昧にしたまま取引を始めてしまうこと” によって発生します。
今日お話しする8つのポイントを押さえておくだけで、取引リスクを大幅に減らすことができます。

① 商材仕様(Whatを売るのか)
まず最初に最も大事なのが、「売る商品が何か」を明確にすることです。
特に海外では、
- 日本仕様のまま売るのか
- 現地仕様にカスタマイズするのか
- 見積りはどの仕様を前提としているか
ここがズレると、納品後のトラブルに直結しますので注意が必要です。
② 販売条件(Whereに売るのか)
次に「販売してよい範囲」を決めます。
- どの国・どの地域まで販売できるのか
- 他社製品と並行販売してもいいのか
- 第3国への横流し(転売)をどう扱うか
とくに最近は越境ECが当たり前になっているので、
販売可能なエリアの線引き は必須です。
③ 価格条件(How muchで売るのか)
続いて価格条件。
- 通貨は円か、ドルか
- 為替変動が大きい時はどう対応するか
- 価格改定はどのタイミングで可能か
よくある失敗が「ドル建てで契約したのに為替が急変して赤字になる」ケースです。
補填ルールや年1回の改定など、あらかじめ取り決めておきましょう。
④ 保証・アフターサービス(What if トラブルが起きたら?)
海外は距離が遠いため、保証とアフターサービスの線引きはさらに重要です。
- 初期不良とは何を指すのか
- 保証期間はどこまでか
- 保険適用の範囲
- 免責となるケースは何か
ここを明確にしておくと、クレーム対応が圧倒的に楽になります。
⑤ 契約書(権利と義務を明確化する)
販売契約や代理店契約など、契約の種類によって守るべきルールが変わります。
- 独占なのか、非独占なのか
- 売上目標やインセンティブの有無
- 更新条件や契約解除の要件
契約書は“攻め”ではなく “守り” のためのツールです。
日本企業は契約が曖昧なまま進めてしまいがちなので注意しましょう。
⑥ 出荷仕様(How to deliver)
次に出荷仕様です。
- 最小注文数量(MOQ)
- 梱包仕様
- 引渡場所(工場渡し、倉庫渡しなど)
梱包仕様次第で破損リスクが大きく変わります。
特に食品機械や精密機器は、梱包の強度や湿気対策まで細かく確認することが重要です。
⑦ 貿易条件(誰がどこまで責任を負うか)
これは FOB、CIF、C&F など、いわゆるインコタームズに関する部分です。
輸送費、保険、リスク移転のタイミングがどこになるのか。
ここを曖昧にするとトラブル時に揉めます。
⑧ 決済条件(どうやって支払ってもらうか)
最後は決済条件です。
- L/C(信用状)
- 掛売り
- 船積前100%入金(TT前払い)
支払い条件はリスクと直結します。
初取引の場合は、TT前払い か L/C を基本にするのがおすすめです。
まとめ
海外取引で重要なのは、
“問題が起きた後に対処する” のではなく、
“問題が起きないように事前に合意しておく” ことです。
今日紹介した8つのポイントを整理するだけで、
トラブルの9割は防げますし、スムーズな取引ができるようになります。

