vol.130 海外ビジネスを始める前の企業必見！必要な準備6選

海外市場への進出は、新たな販路開拓や事業拡大の大きなチャンスです。
しかし、国内ビジネスとは異なる商習慣や規制、文化の違いなど
、乗り越えるべき壁も少なくありません。

安易に踏み出すのではなく、周到な準備が成功の鍵となります。

本記事では、これから海外ビジネスを始めたいと考えている中小企業の皆様に向けて、
準備段階で具体的に何をすべきか、「自社で用意すること」と「外部の力を借りること」の
2つの側面から分かりやすく解説します。

自社で用意する「ヒト・モノ・カネ」

海外ビジネスを始めるにあたり、まず自社のリソースとして最低限準備しておきたいのは「ヒト」「モノ」「カネ」です。

• ヒト（人材）
  • 海外ビジネスの推進には、担当者の力はもちろんのこと、
    会社全体でのサポート体制が不可欠です。担当者が孤立せず、スムーズに業務を進められるよう、
    社内での情報共有や協力体制を構築しましょう。
  • 社内に語学が堪能な人材がいれば、その人材に担当を任せるのも良いでしょう。
    しかし、多くの場合は国内営業との兼任からスタートすることになるかもしれません。
  • 将来的な事業拡大を見据え、早い段階で海外ビジネスを任せられる人材の育成や
    外部からの採用（アポイント）も検討が必要です。
• モノ（商品・サービス）
  • 現在、国内で販売している製品の仕様で、そのまま海外市場でも受け入れられるとは限りません。
    現地の市場やターゲット顧客の嗜好、文化、法規制に合わせて、
    商品仕様の変更や新たな商品開発が必要になるケースが多くあります。
  • 臨機応変に現地のニーズに対応できる商品・サービスを用意することが求められます。
• カネ（資金）
  • 海外ビジネスへの取り組みは、短期的な「費用」ではなく、
    「将来的なリターンを見込んだ投資」という感覚で捉えることが重要です。
  • 市場調査、現地への渡航費、商品開発、プロモーション、海外とのやり取りに
    かかる諸費用など、初期段階では売上がなくてもコストが発生します。
  • 数年後の回収を見込み、計画的な資金準備を行いましょう。
    単なる費用削減ではなく、投資対効果を意識した資金活用が大切です。

外部の力を借りる「スキル・ノウハウ・仕組み・組織」

自社だけのリソースでは限界があるのが中小企業の現状です。
特に海外ビジネスの経験がない場合、不足している「スキル」「ノウハウ」「仕組み・組織」については、
外部の力を賢く借りることが、成功への近道となります。

• スキル＆ノウハウ（知識・経験）
  • 海外ビジネスには、貿易実務、契約、現地の法規制、マーケティング手法、
    異なる商習慣など、様々な専門スキルやノウハウが必要です。
  • 自社にこれまでの成功・失敗事例がない場合は、外部から学ぶのが効率的です。
  • その道のプロであるコンサルタントや専門家、
    またはJETROのような公的機関の知見を借りることで、無駄な時間やコストをかけずに、
    最短距離でビジネスを推進できます。
  • 「餅は餅屋」の考え方で、専門分野は外部に頼るという選択肢を持ちましょう。
• 仕組み・組織（運用体制）
  • 実際に海外販売を開始した後は、受発注、物流、決済、顧客対応といった
    継続的な業務をスムーズに回すための**仕組み（業務フロー）や運用体制（組織）を構築する必要があります。
  • 特に貿易実務や国際物流などは専門性が高いため、自社で全てを抱え込まず、
    フォワーダー（国際輸送業者）や決済代行業者、現地のパートナー企業など、
    外部のリソースを積極的に活用することを検討しましょう。
  • 外部の知見を借りながら、自社に合った効率的な仕組みや組織体制を構築していくことが重要です。

まとめ：計画的な準備と外部活用が成功の鍵

海外で戦うためには、「ヒト」「モノ」「カネ」といった自社リソースの準備はもちろん、
自社に不足している「スキル」「ノウハウ」「仕組み・組織」については、
外部の専門家の力を借りることが非常に有効です。

特に、海外ビジネス未経験の場合、ゼロから全てを自社だけで構築しようとすると、
時間もコストもかかり、失敗のリスクも高まります。外部の豊富な知識と経験を借りることで、
より効率的かつ確実な準備を進めることができます。

まずは、自社の状況を把握し、どのような準備が必要か、
何が不足しているかを整理することから始めましょう。
そして、不足している部分については、積極的に外部の専門家や支援機関に相談してみることをお勧めします。

適切な準備と外部リソースの活用によって、海外ビジネス成功の可能性を最大限に高めましょう。